事例紹介

製造支援

工作機械および工具の貸出システム

お客様の業種:製造業(電子部品)

お客様の課題

工作機械の使用者を限定したい。

工作機械が誰でも使用できる状態になっていたため、安全管理や運用面で問題を抱えていたA社様。
工作機械や工具の貸与について厳格に管理しつつ、なるべく作業者の負担やコストアップにつながらない手法を求めてジーリンクスにご相談いただきました。

ジーリンクスの提案

安価なマイコンボードを使用するとともに、
既存の社員証を利用した登録システムを提案。

新しい管理システムを導入する場合、なるべく既存の仕組みを援用するとシステム構築や現場への浸透がスムーズです。また、コスト面でも有利になることが多いため、ジーリンクスでは社員証に内蔵されているFRID(FeLiCa)を利用した管理システムを提案しました。

社員証を基に利用者を登録性にすることでひとつの設備ごとに使用権限を割り振ることができ、権限がない場合は電源が入らない仕組みとすることで、厳格な管理を可能とします。また使用履歴は任意のPCにデータを送信して管理します。

コスト面では、当社にシステム開発全般を一括でご依頼いただくことで費用の低減を図ったほか、市販品のマイコンボードやユニバーサル基盤を活用することで、安価かつ将来的な用途拡張にも応えられる管理システムとしました。

工作機器 利用管理システム概要

工作機器 利用管理システム

  1. フェリカをパソリで受け、パソリからマイコンへ登録者コードを送信して使用者の権限を確認
  2. 使用者が登録されている場合は工作機械の電源が入る
  3. 使用者のデータを管理用のPCへ送信

工具 貸出管理システム

  1. フェリカをパソリで受け、パソリからマイコンへ登録者コードを送信して使用者の権限を確認
  2. 使用者が登録されている場合は、指定箇所の工具を取り出せる
  3. 使用者のデータを管理用のPCへ送信

入退室管理システム

  1. 使用者の情報管理システムを利用し、限定された部屋(工作室)への入退室を管理

ジーリンクスのこだわり

  • パソリ専用のBOXを製作し、設備への取付状態などから「BOXへの取付」でも「USBで外付けする」ことも出来るようにした。
  • 工作機器には200V仕様の設備が多いため、初動時の電流負荷の対策(電磁開閉器)を設置。
  • 電磁開閉器を納める専用BOXを製作。形状については、設備への取付方法を勘案した。
  • 使用者情報は使用者コード、使用時期(日時)、使用期間を管理するプログラムを作成。
  • 市販のマイコンボードの活用や、パソリ・電磁開閉器の専用BOXを当社で製作することでコスト低減。

成果・お客様の声

工作機械、工具、工作室の利用状況がリアルタイムに把握でき、
作業事故(労災)の低減につながった。

工作機械や工具の使用者情報がリアルタイムに把握でき、登録制の導入により使用者のスキル向上が実感できるようになりました。また、事故や工具の紛失が減少したことは当初の目的であったため、大変満足しています。今回は、コスト課題もあってシンプルなシステムの構築をお願いしましたが、登録者の拡大や利用データの追加が速やかにできるため、運用面でもコストメリットが高いシステムだと実感しています。